
●学力センスをきたえる「パズル道場」とは?
同じように教えても、理解する子と理解しない子がいます。また最初のうちはできていても、学年が進み、学習レベルが上がると成績が悪くなる子もいます。この差は何から生まれるのでしょう? 一般には「かしこさが違う」「センスが違う」と言われますが、そもそも「かしこさ」とは、「センス」とは、そして「学力」とは、一体どういうものなのでしょうか? パズル道場は次のように考えます。

私達は、学力には「知識的分野」と「感覚的分野」の2つの分野があると考えています。「知識的分野」とは、漢字・用語暗記や筆算などに代表される解法テクニックの理解とその習熟度のことで、学校や塾で勉強し、通常のテストの点数を中心に判断されるものです。
それに対して「感覚的分野」とは、文章の内容や平面に書かれた図形を頭の中で、映像化する力=[イメージ化能力]と、問題の解き方を誰かに教えてもらうのではなく、自分で創り出す力=[仮説思考力]の2つからなると考えています。この感覚的分野は、通常の勉強では教えにくい上に、テストの点数だけでは判断しずらいため、一般には「先天的で変わらないもの=センス」と呼ばれています。
パズル道場は、この「感覚的分野=学力センス」を育成するために生み出されました。つまり、普通の勉強では手がつけられなかった所=先天的で、変えようがないものと考えられていた、生徒ごとに違う「かしこさ=学力センス」をダイレクトに育成する講座です。
●学力センスの1つ「イメージ化能力」とは?
例えば、算数の文章問題を解けない子がいた時、講師は何をするでしょうか?まずは黒板にその文章が表す図を書き、誰にでも見えるようにしてから、式を導き出します。では、頭のいい子、理解力のある子はどうしているのでしょうか?
まったく同じです。まずは、その文章が表す図を書き、そこから式を導き出しています。ただし、全て「頭の中で」です。つまり頭のいい子とは、あらゆる事象を紙に書かずとも、頭の中だけでイメージすることができる子です。パズル道場では、このイメージ化能力を演習や検定、タイムトライアル等を通して、開発するだけでなく、習慣化していきます。
●もう1つの学力センス「仮説思考力」とは?
これは、教科書や先生が教えた通りに問題を解くのではなく、それを元に、自分なりの解き方(作戦)を考え出して、答えを導き出す力を指します。そして勉強ができる子ほど、この傾向が強く、考えること自体を楽しんでいると言えます。例えば…
例えば、あなたはサッカーが好きで、今週末どうしても勝ちたい試合があるとします。勝つために、あなたは相手チームのことを分析し、弱点を見つけ、作戦を練っていく。または自分に足りないスキルを見付け、トレーニングを積んでいく。こうした時間はあなたにとって、つまらないものでしょうか? つらいものでしょうか?おそらく答えはNoでしょう。きっと、それはこの上もなく楽しい時間のはずです。この様に、人は本来自分で考えること、つまり、自分で作戦を考え、実行していくことを楽しいと感じる生き物です。
勉強においても同じです。問題を考えること自体を、子ども自身が楽しいと思えるようになれば、どんな科目であっても、その科目が持つ本来の楽しさを子ども自身が分かるようになり、自然と自分から勉強するようになります。ただし、この「仮説思考力」は、一朝一夕で身につくものではありません。この力は、子ども自身が自分で仮説(作戦)をたて、検証を繰り返すことでしか得られないからです。
パズル道場では、厳選されたパズルを用いて、『できなくてもいい、考えたぶんだけかしこくなる』という合言葉のもとに、「できる」ことよりも「どれだけ考えたか?」に重点を置いて、子どもたちをほめたたえ、「考えることは素晴らしい」ということを刷り込み、習慣化していきます。
●パズル道場が目指す子供像
グローバル化が進み、きのう地球の裏側で起こった出来事が、私達の明日の生活に影響をおよぼす時代になってきました。今や、大企業といえども10年後の展望は不透明と言わざるを得ない状況です。果たして今の子ども達が大人になった時、日本は…、世界はどうなっているのでしょうか。
そんな子ども達の将来のために、今、私達がしてあげられることとは何でしょうか。確実に言えることは、臨機応変に状況をとらえ、目の前の問題を、その場で、自分の力で解決していくことができる力を身に付けさせてあげることだと、私達は考えます。
パズル道場は、制限時間の中で試験や競争を繰り返すことで、厳しい環境下で精神的に追い詰められている
ときでも、通常の思考力が出せるように、タフな思考力を養うことを目的にしています。このタフな思考力は、入学試験やスポーツの試合などでも、役に立つことは言うまでもありません。
●B-MATとの関係

パズル道場は、2013年、パズル道場生以外の一般の方に向けた「B−MAT」というWebサイトをリリースしました。B−MATは、各種目の基本理念の解説から、演習・検定までを全てWeb上で行う最強の脳力育成プログラムだと言えます。この家庭で取り組めるB−MATと、週に一度教室で取り組むパズル道場との違いは2つあります。
1つ目は、子どもに各種目の基本理念や正しい取り組み方を伝え、高いモチベーションを維持し続ける講師としての役割を、B−MATでは、取り組まれる本人、または、お父さん・お母さんが果たさなければならない点です。B−MATのプログラムは、パズル道場と同じく、選び抜かれた最強のアイテムばかりで構成されていますが、取り組み方を間違ってしまう(ヒントを与えたり、解き方を教える等)と、ほとんど効果はありません。まして、できないことを責めたりするのは、もってのほかです。
2つ目は、わからなくても、できなくても、「あーでもない、こーでもない」と30分でも1時間でも、自分からすすんで考え続けられる環境、つまり雰囲気です。教室で行うパズル道場には、その雰囲気があります!
●パズル道場の効果
★パズル道場生Aさんの場合
小学2年生からパズル道場を始めたAさん。苦労しつつも楽しみながら2年かけてパズル道場2級に昇級。
ちょうどその頃、10問程度のパズルをタイムトライアル形式で解く「パズルオリンピック」がWeb化され、
その練習に取り組む中で、難問中の難問「さいころパズル」をわずか数秒で解くほどにまでに急成長。パズル
オリンピックのAクラスで全国優勝3回を記録しました。学校の勉強の方は、特に塾に行かなくても、トップ
クラスにいるそうです。
★パズル道場生Bさんの場合
小学5年生からパズル道場を始めたBさん。毎月開催されるパズルオリンピックで上位入賞を目指し、日々努力すること10ヶ月。どうしても時間がかかり、目標達成を阻んできたナンプレの一種「4プレイス」を、何も書かずに頭の中だけで考えて解く方法を、自分の力だけで考え出すことに成功。その月のパズルオリンピックのCクラスで全国13位を記録。これからのますますの飛躍が期待できます。
★パズル道場卒業生Cさんの場合
小学生の頃から勉強があまり好きではなく、中学校になると、平均点あたりをとるのがやっとだったCさん。勉強のしかたも、授業で習った「解き方」をただマネているだけで、少しでもパターンが変わってしまうと解けなくなり、苦労しながら覚えたはずの「解き方」もテストが終わると、すっかり忘れてしまうという困った状態...そもそも「考える」とはどういうことなのかが、よくわかっていない様子でした。
そこで「問題の解き方を自分で考える力(=仮説思考能力)」を身につけてもらうために、パズル道場を中2の夏からスタート、受験勉強が忙しくなる中3秋までの約1年間、しっかりと取り組んでもらいましたが成績が大幅に良くなったわけではなく、今度は私達が「???」という状態に。しかし、その後の熱心な受験勉強の甲斐もあって、無事第一志望の高校に合格、笑顔で卒業していきました...私達に「パズル道場の効果は一体どこへ?」と想いを残しながら。
しかし、爆発的な変化は、そのあと訪れることに。卒業から数ヶ月後に塾での勉強を再開することになったCさんに、学校の成績をきいてビックリ仰天、評定平均「4.5」だというのです!中学の頃からのあまりの変わりぶりに、一体どんな勉強の仕方をしているのかを教えてもらって、またビックリ!...そこには、自分の性格を見抜いた上での、精密でストイックな「自分の作戦」が綿々と書き綴られていたのです。
その後、Cさんのお父さんから次のようなお話を頂きました。
「変化は、高校に入ってからではなく、パズル道場を始めた頃からあったんです。
あの頃から、自分の力で解こうとするようになっていったんですよ。」
塾での勉強を再開したCさんは、高校卒業までずっと、自分で創り上げた勉強スタイルを貫き通し、評定平均は最終的に「4.9」を記録。見事に第1志望の進路を実現させて卒業していきました。